プランニング部門

審査員コメント

「凜として剛」その文字から繊細でたおやかな空気感を纏っているのがわかる。注釈を含めた全ての書体が行書か隷書だろうか少々読みづらいのが難だが散文的なコメントすら詩情を感じる演出も効果的である。水平垂直な構成はやもすると塀を要塞のように高くしがちだが梁や植栽、スクリーンなどそのシルエットが空間の造景となっている。道路から見えない門扉・シャッターゲート、奥まったサブ門扉とアクセスの仕方も工夫されている。天然石のように見えるのは厚み的にモルタル造形かもしれないが曲線の壁や水景も相まって室内からの眺めも屋外での過ごし方も丁寧に描写された大人な空間である。