入賞作品集

施工部門

Aファサード部門[門・車庫まわり]
Bアウトドアリビング部門[庭まわり]
Cエクステリアフォーム部門
Dパブリック部門

プランニング部門

Eプレゼンテーション部門
Fパース部門
2021
三協ワンダー賞 奨励賞

コンテストの総評

大熊 一幸氏

審査員
GRANFACE /// LEX-DesignOffice東京
代表:大熊 一幸氏

受賞された皆様おめでとうございます!心よりお祝い申し上げます。本コンテストの施工部門は2年ぶりの開催となり、より多くの応募作品が集まる激戦での受賞は大変喜ばしいことと思います。住まいの顔としてその価値を高める最重要エレメントのファサード部門、住まい方の変化に伴う庭需要と利用価値が再注目されたアウトドアリビング部門、時代の波と共に必要性や実現性が進化したリフォーム部門、街や景観を美しく飾り際立たせるパブリック部門、より良い住まいを実現する企画・提案を描くプレゼンテーション部門とパース部門。コロナ禍にあって住宅市場と事情に大きな変革期が訪れたことで、求められる入り口は違えども、豊かな暮らしを提供し開放する美しい街並みとコミュニティー形成を築くことに結果は繋がっていきます。エクステリア&ガーデン業界が注目される今だから、家族が愛し自慢出来る住まいの形を描く仕事に携わるプロとして取り組む姿勢や求められる本物思考の高いスキルで表した素晴らしき作品を更に築き生み出されることを今後も期待しています。

須田 武憲氏

審査員
株式会社GK設計
代表取締役社長:須田 武憲氏

本年度もパブリック部門はデザイン性、意匠性の優れた作品が多く見られた。中でも純粋な公共事業の作品は、これからの一層の発展が望まれる。今後の社会情勢からすると、この分野では道路空間の利活用がますます盛んになる。国土交通省道路局では、道路政策ビジョン「2040年、道路の景色が変わる」の策定、歩行者利便増進道路制度が制定(通称:ほこみち)、コロナ関係では経済対策として逼迫する飲食店救済のため、路上客席の道路占用許可の緊急措置を実施。特に注目されたのは新制度の「ほこみち」。最大20年間の道路占用許可や道路整備の際の基準となる道路構造令に賑わい空間を位置付けるなど、長期間の継続的かつ日常的な道路空間を実現するために大きな期待が集まっている。まさに道路空間のアウトドアリビング化の時代が幕を開けようとしている。エクステリアデザインの世界においても、これらの基本的な潮流を踏まえるとアウトドアリビング領域を個人の庭やファサードだけではなく、道路を含めた公共空間もその対象として捉える時代になった。三協アルミのエクステリア製品もこれまで培われてきたエクステリアデザインにおける意匠性や快適性などを武器に、道路空間を始めとしたパブリック領域に対して、リーダーとして優位に立てる可能性を秘めていると思う。公共空間に対して新しい価値を提供し、その街全体によい影響を与えられる機会が訪れた。今後のパブリック部門の発展に期待したい。

山本 結子氏

審査員
グランドマム株式会社 GM Design Office
チーフデザイナー:山本 結子氏

昨年度、施工部門開催が順延されたためか質、量ともに熱のこもった作品と出会えました。時節柄、心地よい暮らしの在り方や住まいを通じて、家族との距離感ややさしさをより強く感じました。ファサードは街並みへの緑を配慮し、住まう人、訪れる人には緑や明かりをやわらかく纏(まと)わせる。アウトドアリビングではウチ(室内)とソト(屋外)をつなげて、庭の緑や景色、ファニチャーなど心地よく過ごすための工夫が数年前より格段に充実しました。リフォーム然り、機能的に、そして安全で美しく。作品がレベルアップしたのは、設計者や現場のスキル向上に、「商品」の品質やデザイン性の充実、それらを適材適所に使う力が増したからだと思います。プレゼンテーション部門では一目でコンセプトが想像できるほどに魅力的な作品が増えました。パース部門も、お客様がこの美しいパースを見たら完成後のライフスタイルを想像できるようなストーリー性さえ垣間見られる作品がありました。コロナ禍でも、人々のかけがえのない暮らしと寄り添う屋外空間の提案と実践力を見せつけられた力強くレジリエンスなコンテストでした。

小林 徹氏

奨励賞特別審査員(匠の技賞)
株式会社エコ.グリーン設計
代表取締役:小林 徹氏

審査にあたり、エクステリア商材の大小だけではなく、写真から伝わる現場感(気持ちや想い)も考慮させて頂きました。植物の樹姿や配植、支柱の掛け方、タイルや天然石の貼り方、施工の難易度や写真の撮り方。エントリー作品と真剣に向き合い、相応しいものを選定させて頂きました。「プロフェッショナルとして生きること」ここの積み重ねが、今回の受賞につながりました。「おめでとうございます」
エクステリア工事は総合力です。設計・営業・現場。それぞれの専門家のプロ意識の総合点です。どの担当がいい加減でも、それは見えちゃいます。その思いをつなげることで、「なんかいい庭」が完成します。その想いは、お客様にもしっかり伝わると実感しております。私たちの仕事は、お客様の日常の一部です。その人生にも関わる仕事なんです。メーカーも問屋もみんな連帯責任です。素敵な仕事に巡り合えたことに、心から感謝しています。
終わりに。「誰に審査をされるのか」ここも非常に重要です。審査員として相応しい。そう思われるよう、日々厳しい環境に置き、これからも努力を継続していきます。「ありがとうございました」

菊原 啓子氏

奨励賞特別審査員(ライティング賞)
光環境設計室
代表:菊原 啓子氏

おウチ時間の過ごし方やライフスタイルを多くの方が改めて考えています。LED光源の普及も東日本大震災後の節電で加速したように、大きな変革には歴史的な事柄が背景にあるのかもしれません。ご住居にリモートワーク・学習のスペースを考える、空間内にとどまらず外へ!ガーデンファニチャーに注目が集まり、共に過ごすための明るさにも意識が向いていると感じます。今後エクステリアライティングに対するリクエストは増えると予測できます。そのニーズは大きなチャンスではないでしょうか?照明は樹木や表札を照らす以上に、過ごし方やライフスタイル提案にお応えできるアイテムであり環境設計です。折しも受賞作品には「住まいのエクステリアの灯り」としてのライティングプランが多く見られました。イルミネーション的な明るさとの差別化が感じられます。日々快適な明るさとは「際立たせるもの」ではなく「佇まいと景観をつなぐ心地よい明るさ」と感じるご設計が多数輝きました。これからも街に「エクステリアの灯り」をともしていただきたいと願っています。