課題部門は、夢を形にすることや与えられた課題のなかでいかに多くの考え方やデザインを施すかがポイント。この作品は、空間利用価値を最大限に生み出そうと考え、夢を語ろうとする思いが際立ち高く評価された。空間を立体的に捉え建築物を見せない工夫や、外部フロアーを2層にして光溢れる生活を楽しむ庭と駐車・駐輪スペース等機能中心のスペースを創出、屋根上の緑化まで配慮するなど、面白さや将来性が感じられる。石積み風の塀、緑壁と樹木、緑化屋根という自然の中に、建物も車も存在感を消して溶け込み、自然と調和した住まい手のライフスタイルが感じられる。自然の息吹を意匠として採用し他との違いをはっきりさせた印象に残る優れた作品。